自分で選ぶ練習をしている
- Hiroki Nagaya
- 5月26日
- 読了時間: 3分

〜運動は、“自己決定”の積み重ね〜
運動って、ただ身体を動かすだけの活動じゃない。
「自分でどう動くかを選ぶ」練習でもある。
こんなことも思っています。
特に、EXCEEDで行っているようなブレイキンやパルクールでは、決められた型や正解があるわけではありません。むしろ何をやってもいい!という自由なものです。それぞれの子が、それぞれの方法で、動き方や挑戦の仕方を“自分で選ぶ”ことが自然と求められます。
子どもたちは、「選んで責任を持つ」練習をしている
うちの教室では、子どもたちが日々、小さな選択をたくさんしています。
たとえば、パルクールでは“フロー”と呼ばれる連続動作を組み立てるとき、「どのルートを通るか」「どの技をどこで使うか」など、自分で決めて動きます。同じ空間でも、まったく違う動きになるのが、この競技の面白さです。
ブレイキンでは、ムーヴをつくるときに「どんな技を入れるか」「どの順番で組むか」「音楽をどう拾うか」など、すべて自分で考えて決めます。ひとつひとつの選択に、その子の個性やスタイルが現れます。
アクロバットの中級レッスンでは、「今日は何に挑戦したい?」と問いかけ、子ども自身に選んでもらいます。「バク転をつなげてやってみたい」「バク宙の高さを上げたい」など、自分の身体と心に合わせて、挑戦する内容を決めていきます。
選ぶという行為には、実は「責任」がついてきます。
選んだ結果がうまくいかなかったとき、「やっぱりやめればよかった」とか、「先生の言う通りにしておけばよかった」と言いたくなることもあります。
でもそこで、「どうすればよかったか?」「次はどうしようか?」と自分で振り返って考えることができるかどうか。その積み重ねが、子どもたちの中に“選ぶ力”と“責任感”を育てていくとボクは思います。
大人になると、「自分で決める」が当たり前になる
子どもたちは、成長するにつれて「自分で決める」ことがどんどん増えていきます。
進学、仕事、人間関係。
大人になるほど、「自分の選択に責任を持つこと」が当たり前になっていきます。
でも、実はこの「責任を持つこと」が、けっこう難しいんですよね。
結果がうまくいかないとき、環境や他人のせいにしたくなる気持ちは、大人だってあります。
でも、そこで他責にせず、「自分で選んだんだから、次はこうしよう」と切り替えられる力。それが“自分で人生を切り開く生きる力”につながっていくんだと思います。
その意味で、運動の場はとても良い練習になります。動きながら選び、失敗しながら修正し、また挑戦する。
そのサイクルを繰り返す中で、「自分の判断に向き合える強さ」が、少しずつ育っていきます。
保護者のみなさんへ:口を出したくなる気持ちも分かります
何個か前のブログにも書きましたが、子どもが迷っていると、つい「こうしたら?」と言いたくなることもあると思います。
でも、自分で選んだ経験があるからこそ、納得して前に進めます。
EXCEEDでは、そんな“選ぶ経験”が自然にできるように、日々のレッスンの中で問いかけたり、任せたり、見守ったりする時間を大切にしています。
ボクたち指導者も、「すぐに正解を教える」ことより、子どもたち自身が気づけるような関わり方を意識しています。
最後に
選ぶって、簡単なようで、実はすごくエネルギーがいることです。でも、それができるようになると、人はすごく強くなれます。
ボクは、運動って「選ぶ力」を育てる最高の場だと思っています。
どんなふうに動くか、どう挑戦するか、どう立ち直っていくか。それを自分で決めて進んでいく練習が、子どもたちの中に“生きる力”をつくっていく。
EXCEEDは、これからもそういう子どもたちの“選ぶ力”を育てていける場所でありたいと思っています。
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