運動嫌いな子が、笑顔で動き出した瞬間
- Hiroki Nagaya
- 6月11日
- 読了時間: 3分

〜スイッチは、“できた”より“やってみた”〜
「運動、キライ」からのスタート
EXCEEDには、「運動が好き」「運動が得意」という子ばかりが来るわけではありません。
中には、「運動が苦手」「運動したことない」と感じている子もいます。
最初の体験レッスンの日、話しかけても下を向いたまま、動こうとしない。
親御さんが一生懸命すすめても、身体は固まったまま。
そんな姿も、時には見かけます。
無理にやらせない。そのかわりに…
ボクたちは、無理に「やってごらん」とは言いません。
その子のペースで、まずは見ているだけでもいいんです。場に慣れて、空気を感じて、動いている他の子どもたちを眺める時間も大切です。
でも、あるタイミングでふと、動き出す子がいます。
たとえば、マットで友だちが転がっているのを見て、自分も寝転んでみたり、音楽に反応して、ちょっと身体を揺らしてみたり。
その“最初の一歩”が出たとき、そっと声をかけます。
「今の、いい感じだったね」「動きたくなった?」「やってみたかったのかな?」
「できたか」じゃない。「やってみたか」が大事
運動を始めるとき、「できるかどうか」が最初の基準になることはよくあります。
学校の体育などが顕著だと思います。
「できたかどうか」で成績がつけられてしまいますから。
でも、それよりも大切なのは、「やってみようと思えたかどうか」。
完璧じゃなくていいんです。形になってなくてもいいんです。ちょっとでも身体が動いたなら、それはすごい一歩です。
その小さな一歩が、自分の「できるかも」「やってみたい」を育てていきます。
笑顔で動き出した子の姿
以前、ずっと座ったままだった子が、他の子のジャンプを見てふと立ち上がりました。最初はフラフラ。でも何度もマネしながら、だんだん動きが大きくなっていきます。
その子が、ジャンプに成功したとき、「やった!」と顔がパッと明るくなって、思わず笑っていました。
「できた」ことがうれしかったのではなく、「やってみようと思えた」ことがうれしかったんだと思います。
運動嫌いでも、動きたくなるときがある
運動が苦手でも、嫌いでも、「やってもいい」「やってみたい」と思える瞬間は、誰にでもあります。
そのスイッチを押すのは、上手にやらせることじゃありません。安心できる空気だったり、ちょっとした勇気だったり。自分のペースで動ける“余白”だったりします。
運動の入り口は、「うまくなること」「できるようになること」じゃなくていいと思っています。まずは、「動いてもいいんだ」と思えること。そして、「ちょっとやってみた」が積み重なっていくこと。
その先に、「できる」「好き」が待っていると、僕は信じています。
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