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キャリア教育の本質は、職業ではなく“自分”を知ること

キャリア教育って?


小学校では教科にはないけれど、「キャリア教育」という名前の授業や取り組みがあります。でも実際、どんな教育なのかご存じでしょうか?


ボクが教員として現場にいたとき、キャリア教育といえば、

「職業教育」

という印象でした。

「世の中にはこんな仕事があって、こんな働き方をしているよ」

「こんな風に社会や人と関わって生きていくんだよ」

そんな内容を、調べ学習や体験学習で伝える。

もちろん学校や地域によって差はあるけれど、多くの現場でこうした内容が主軸になっているのは事実だと思います。

さて、「キャリア教育」って、本来どういうものなんでしょうか?



キャリア教育とは何か


中央教育審議会では、キャリア教育を次のように定義しています。

「一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育」

つまり、「社会で自分らしく生きていくために必要な力を育てる教育」ということです。

また、「キャリア」という言葉についても説明されていて、これは「職業のこと」ではなく、

「人が生涯の中で様々な役割を果たしながら、自分らしい生き方を築いていくプロセス」

だとされています。

つまり、キャリア教育とは、「職業」ではなく、「生き方」を考えるための教育だということです。



じゃあ、今のキャリア教育ってどうなの?


定義だけを見ると、すごく本質的で理想的な教育に思えます。

でも、実際の現場ではどうか。

「キャリア教育=職業を調べる・知る」という形にとどまっていないでしょうか?

子どもたちは、目に見える職業か、親から聞いた仕事くらいしか知らないわけです。

その状態で「調べ学習」しても、出てくる答えは限られています。

YouTuber、プロスポーツ選手、看護師、消防士、パティシエ、公務員…

でも、それって本当にその子の「キャリア」につながると思いますか?


ボクは逆の順番で考える必要があると思っています。

まず大事なのは、「職業」じゃなくて「自分」。


  • 自分ってどんな人間だろう?

  • どんなことが得意で、何をしていると楽しい?

  • どんなことで人の役に立てる?


まずは「自分を知ること」が、キャリア教育のスタート地点だと思っています。

そして、「どう働くか」

「どんなふうに社会と関わっていきたいか」を考える。

最後に、「じゃあ、どんな職業や働き方が合っているだろう?」とつなげていく。


とはいえ、中学生ならまだしも、小学生が自分の役割など理解するのは難しいことです。

では、どうすればよいのか。

それは、「自分を知ること」から始めるべきなのです。



自分を知る方法のひとつ「好きなことを動詞で考える」


自分を知るって、実はすごく難しいです。

大人でも自分のことを知らない人ってめちゃくちゃ多いと思います。


でも、ひとつのヒントになる考え方があります。

「好きなことを“動詞”で考えてみる」という方法です。

たとえば…


  • 「運動が好き」→「走るのが好き」「ジャンプするのが好き」「競うのが好き」

  • 「音楽が好き」→「歌うのが好き」「演奏するのが好き」「作るのが好き」

  • 「人と話すのが好き」→「教えるのが好き」「笑わせるのが好き」「相談に乗るのが好き」


こうやって“動詞”に変換していくことで、

「自分がどんな行動にワクワクするのか」

「どんな価値を提供するのが得意か」が少しずつ見えてきます。


そして、これが「働く」とどうつながっていくかを考えます。

たとえば、「教えるのが好き」なら、先生じゃなくても良いわけです。

インストラクター、コーチ、YouTuber、ファシリテーター、家庭教師…

“教える”という行動を軸に、無限に広がっていきます。

このように、「好き×動詞」で考えることは、自分のキャリアをつくる上でめちゃくちゃ大きなヒントになると思っています。


では、職業ではなく、働き方とはどういったことなのでしょうか。

以前どこかで読んだ以下の内容が非常にしっくりきました。



働くってどういうこと?


これも、職業ありきで考えがちだけど、ボクはこんな風に捉えています。


  • 人が面倒だと思うことをする

  • 人の悩みを解決する

  • 商品を売る

  • 体験や価値を提供する


これらが「働く」ということの本質だと思います。

つまり、“価値を提供すること”=働くこと 。

たとえば…


  • ショップ店員 → 商品を売る

  • インストラクター → 悩みを解決する/体験を提供する

  • 清掃員 → 面倒なことを代わりにやってあげる

  • アーティスト → 作品を通して感動や喜びを与える

  • 教員 → 学びや気づきを提供する

  • YouTuber → 情報や娯楽、共感を提供する


どの仕事も、誰かにとって「価値のあること」をやっているわけです。

だからこそ、自分は何ができるのか?どうすれば人の役に立てるか?

ここに意識を向けることが、キャリア教育の核になると思います。



キャリア教育の本質


つまり、キャリア教育とはこういうことじゃないかと考えられます。

自分を知り、価値を提供する方法を考え、社会との関わり方を選び、そのために必要な力を育てていくこと。

この順番で考えていくことで、将来の選択肢はぐっと広がっていきます。

もしかしたら、今ある職業じゃなく、自分で新しい働き方を生み出すという選択肢だってあるかもしれません。

ボクたちはこれからの時代、「決まった仕事に就く」のではなく、「自分に合った生き方を選び、必要なら作る」力を育てるべきなんじゃないかと思います。



まとめ


キャリア教育とは、自分らしく生きるための土台をつくる教育

  • 自分のことを知り、

  • 社会との関わり方を考え、

  • 自分に合った働き方を選ぶ


そのプロセスの中で「どんな能力が必要か」に気づき、それを育てていく。

ただ職業を教えるだけでは足りない。

変化の激しい今の時代にこそ、“生き方の土台”を育てる教育が求められていると、ボクは思います。


ちなみにボクの職業はただのインストラクターではないつもりです。

チャットGPTに聞いてみたら

運動×教育×表現のスペシャリスト

「子どもの“生きる力”を育てるムーブメントクリエイター」

だそうです。

運動を通して生きる力を育てようとしている、これも立派な新しい職業ですね。


 
 
 

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