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板書をノートに写すことほど無駄なことはない

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ノートの必要性って本当にある?


学校に通っていたころ、授業中ってどんなふうに学習していましたか?

ほとんどの人が、黒板の板書をノートに一生懸命書き写していたんじゃないでしょうか。

なかには、先生の話を聞いていただけの人もいれば、

こっそり漫画を読んでいたり、

ついうとうと寝ちゃってた人もいるかもしれませんね(笑)

もちろん、ボクもノートはしっかりとっていたし、

教員時代には子どもたちに「ちゃんとノートとろうね」って指導もしていました。

でも、子どもたちの反応を見ていると、ある疑問が生まれてきました。



ノートって、本当に必要?


・ノートとる時間って無駄じゃない?

・そもそも写すだけに意味ある?

もちろん全部が無駄なわけではありません。

でも、そう思うようになったのは教室の中で起こっていた“学力の二極化”を感じていたからです。

学力が高い子たちは、そもそも黒板なんて見なくても理解します。

逆に、勉強が苦手な子は、黒板を見て、文字を読んで、覚えて、書く……

この一連の作業自体がもう苦手なんです。


どちらにしても、板書をノートに書くって行為は「ただ写しているだけ」。

この「写すだけ」の作業に、一体どんな“学び”があるのでしょうか。

写すって、ただの単純作業です。思考は一切ありません。

字の練習にはなるかもしれないけど、それだけです。(笑)



後から見返すため?


じゃあ「あとで勉強するため」に必要なのかっていうと…

うーん、それも微妙。

だって、ただ黒板を写しただけのノートより、教科書や参考書のほうが、よっぽど分かりやすく整理されています。

「ノートをきれいに書けた!」って満足感はあるかもしれないけど、

それって“学び”じゃなくて“作業完了の達成感”。



本当の学びって?


学ぶって、本来もっと“頭を使う”ことです。

思考して、試して、間違えて、また考えて…そうやって少しずつ理解していくもの。

ノートをとると「やった感」は出るけど、そこに落とし穴があるんです。



授業中ってどう学ぶべき?


じゃあ、授業中は何をすればいいのか?

答えはシンプル。

「先生の話を聞く」です。

特に大事な話や気になったことだけ、サッとメモをとるくらいでちょうどいい。



実験でも証明されている


以前見た実験がすごく印象的でした。

60分の授業を受けたあとにテストをするという実験で、一方は板書を一生懸命ノートに書いたグループ、もう一方は先生の話を聞いて、印象に残った部分だけメモしたグループ。

結果は、話を聞いていたグループのほうがテストの点数が高かったんです。

つまり、ノートをとってたグループは、「ノートをとること」に集中しすぎて、話の中身を理解してなかったんですね。

これってけっこう衝撃的です。

学校の授業の無意味さが証明されてしまっています。



教科別に見るノートの必要性


算数・数学

ノートに写す必要、かなり少ないと思います。

公式やルールの理解さえできれば、あとはひたすら練習するのみ。

問題を解くことにノートを使うのはいいけれど、板書を写すくらいなら、その時間に1問でも多く問題を解いたほうが学びになります。


社会

これもノートをとる意味、ほぼなし。

年号や人の名前をノートに写しても覚えられません。

それよりも、出来事の背景や因果関係を理解して、物語として覚えるほうが効果的。

例えば中田敦彦さんが言ってましたが、「推しメン歴史人物」をつくって、その人を中心に関係づけていくと、けっこう楽しく学べます。


理科

こちらも社会と似ています。ノートを写すくらいなら、先生の話に集中したほうが断然いいです。


国語

唯一、ノートが必要だと感じる教科。

でもそれは「板書を写す」のではなく、自分の考えを書くためです。

文章は、とにかく書かないと上手くなりません。



ノートをとらせるなら…


ノートをとらせるのであれば、「ノートのとり方」をしっかり教えることが前提。

例えばこんな方法:

  • 左に板書、右に自分のメモや意見

  • 色分け(超大事、大事、普通)で強調

  • 一番下に要点まとめを書く

こうやって“思考”しながらノートをとれば、学びに変わっていきます。



まとめ


学校って、まだまだ“無駄な作業”が多いのが現実です。

ノートもその一つ。

ただ写すだけなら、いっそプリント学習のほうが効果的です。

特に勉強が苦手な子にこそ、その子に合った方法で“本当に意味のある学び”を届けてあげたい。

文部科学省では「個別最適な学び」と言われていますが。

今はタブレットやPCも一人一台ある時代です。

これから、授業のやり方も少しずつ変わっていくといいですね。

 
 
 

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